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会場で二胡を演奏するウェイウェイ･ウー氏

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｢きほく七夕物語｣は、紀北町商工会が中心となり2007年から始まったイベントで、短冊に願いを書いて川に流す｢願い星流し｣など、平成16年の大水害により甚大なダメージを受けた、銚子川や海山地区の住民の明るさを取り戻し、活気ある街づくりの一役を担う行事として開催されてきました。

近年は実行委員会や関連団体の高齢化、また梅雨時期による悪天候やコロナ禍による中止など様々な要因から存続が難しくなる中、2025年をFINALとして、ウェイウェイ･ウー氏による二胡演奏をはじめ、最後を飾るに相応しい盛大な催しとなりました。

｢ウェイウェイ･ウー｣という世界的な二胡奏者は、二胡に携わる人にとって憧れの存在です。全国の多くの二胡愛好家が、彼女から学びたい、近くでその音色を聴けるだけでもいいと、彼女の教室の門を叩きます。

かく言う私(酒徳美智子)も、12年前に彼女の門下生となりました。それ以来、私は彼女の演奏家としての技術の他に、音楽に対する想いや清らかな感受性に心を揺さぶられ続けています。

彼女には全国に多くの門下生がいますが、現在三重県では私ただ一人。彼女が三重で開催する多くのイベントやコンサートをサポートし、2024年には世界遺産である熊野古道(馬越峠)で、門下生100名と二胡を演奏する壮大なイベントのお手伝いをさせていただきました。

その流れを汲んで、｢きほく七夕物語FINAL｣にも彼女の出演が決まり、当日は銚子川に集まった約3,000人の観衆のもと、彼女の祈りと慈しみに溢れた二胡の響きが会場中に染み渡り、18年続いた物語りのフィナーレを印象深く締めくくりました。

月と星と銚子川のせせらぎが二胡の音色を包み込み、歓迎するかのように盛大な花火が彩りを添える──。それはまさに自然と音楽が融合した、目と耳と心を奪われる眩いばかりの瞬間でした。ここにその感動の映像をお届けします。ぜひご覧ください。